大切なお客様へ

初めまして、藤 百合子(ふじ ゆりこ)と申します。
現在(2023年時)鍼灸師学生として、夜は学生、昼はセラピスト、家では一児の母親をしております。

出身は大阪ですが夫の転勤に伴い、8年前に愛知県へ移住。
ご縁を頂きオールハンドのエステティックサロンへの就職がきっかけで、普段のボディメイクからブライダルのお客様まで幅広く担当させて頂きました。
この時のお客様に「気持ちよかった」「体が楽になった」「体の厚みが減ってきてウエストのラインが出てきた」と沢山の感想を頂き、これが私のしたい仕事なんだ!この道に邁進しよう!と自信を持つことが出来ました。と、同時に予想以上に体の不調(肩こりや腰痛等)を抱えていらっしゃるお客様の多さに驚きと、
改めて自分の中の「美しさって何だろう」という疑問を抱くようになりました。

顔の造形は個人の好き嫌いが大きいですし、ボディラインも直線的な方が理想の方も曲線的な方が理想という方もいらっしゃいますよね。もちろん、これらはあくまでも日本/仏教国/アジア/四季のある気候という多面的な要素から生まれた一つの価値観でしかありません。
世界には、肌が黒い方が美!ヒップの大きさが美!首が長いことが美!…多種多様な価値観があります。
その時に、造形がどうあるかということ以上に、私の思う美しさの基準は、
肌・髪・歯が美しいこと。適度に筋肉があり、姿勢が美しいこと。
これらを満たしていることかなと考えるようになりました。
そして、これらを満たすためには健康であることが重要だと考えております。

中でも着目したのは肌でした。
キメの整った滑らかな肌を作ることが出来たら、お客様に更に満足して頂けるのではないだろうか。
肌を作るなら、食事の事や睡眠の事も勉強したい。もっと強くアプローチできることはないだろうか。

こうして肌の美しさを特化させたいと考え、加えてエステには肩こりや腰痛などを訴える方も多くいらっしゃったことから、健康+美肌を目指せる場所を作りたいと想像していきました。

きっかけは身近なもので、当時自分のメンテナンスの為に通っていた接骨院で「美容鍼」という言葉に出会いました。もちろんそれまでも聞いたことはあったのですが、ここで「鍼灸」にぐっと興味を持つようになりました。エステよりも直接的にアプローチでき、何も薬剤を注入したりはしないので、残らないのも魅力的に感じました。
調べると自宅近くにもいくつかあり実際に行ってみると、刺される痛みはなく肩こりと腰痛が楽になり、
適応疾患の多さにも驚きました。東洋医学的な考え方も新鮮で、これは自分が目的とする手段に一番近いのではないかと徐々に鍼灸師になるためにはどうすればよいかと調べるようになりました。

なんとなく、この年に入学したいなと考えると今、やっておきたい仕事はなんだろうと思い、昔から興味のあった介護職にも挑戦してみました。
するとこれも水が合っていたと言いますか、本当に優しい同僚・先輩方に恵まれ未経験ながら沢山の事を経験させて頂きました。ところがここでも、考え込むことが増えました。

当たり前ですが、私は何もできなかったのです。
筋力低下でつかまり立ちもままならない利用者様にリハビリを促したいけど、どうすればいいかわからない。ちょっとした空き時間にレクリエーションが一人でできない。低血圧の方や食事後等ちょっとした時のベッドの角度をどうすればいいのかわからない…
専門的に学ばれてきた方と、いきなり同列にできるなんて思ってはいませんでしたが、
自分の声掛けで今日一日、笑顔で過ごして頂けるのに、
上手く話すことも最初は難しいものでした。
この時、病気への理解や機能訓練などの知識も必要だなと痛感致しました。
また、ビデオ電話で話されている時のご家族様の苦悩も感じました。
一緒にいたいけど在宅介護をしながら外で働くことの難しさ。身体的・精神的な疲弊。
素直に何とかしたいと考えました。

一見関りのなさそうな世界ですが、
エステサロンで抱いた、誰かを綺麗にすることの楽しさや喜んで頂けた時の笑顔。
介護施設で抱いた病気への知識の必要性やご本人様含めたご家族様等の周りの方々の笑顔。
そういう人の人生に触れて役に立てた時の喜びこそ、
私がいる意味であり、選ぶべき仕事だと確信しました。

そうして今、あの日抱いた思いがあるから前進し続けようと思います。

私には夢があります。
1.誰かの役に立てる自分になること
2.世界中に治療仲間を作ること
3.鍼灸を知ってもらうこと

一瞬一瞬、自分にできることを積み重ねていきます。
どうぞ、末永くよろしくお願い致します。

藤 百合子